相続

共働きの妻と死別した私の相続

こんばんは。
各論より先に総論を書いておいた方が分かりやすいことに気づき、早速相続の流れをお話しておきます。

それでは見ていきましょう。

被相続人の財産の確認と一覧化

まずは、被相続人(亡くなった人を言います)名義の財産を確認します。土地建物、預貯金、株式、住宅ローン等の負債もあります。これらを亡くなった日時点での残額を調べていきます。

土地・建物

建物は毎年6月頃に更新される固定資産税評価証明書に評価額があります。土地は国税庁が公表している路線価図から算出しました。いずれも私と妻の共同名義だったので、前述の額に持ち分をかけた額となりました。 → 土地が1,000万円で私と妻が1:1なら500万円が相続の対象となります。建物も同様。持ち分は登記簿に記載されています。

預貯金

預貯金は被相続人が亡くなった日付で残高証明書を貰うか、通帳のコピーも可です。

株式

株式も被相続人が亡くなった日付で残高証明書を貰います。

負債(借金)

住宅ローンは銀行等貸主さんに残高証明書を貰います。我が家は私のみ団信加入だったため、全額住宅ローンが残りました。

みなし相続財産

みなし相続財産となる退職金、死亡保険金も併せて確認しておきましょう。

国税庁HPで相続税の申告要否を判定

ある日、住居を管轄する税務署から手紙が届きました。

内容は「市役所より配偶者の死亡情報が届いたので、相続税が発生するかもしれないから確認してね。」と言った内容でした。

ちょっと、ビビりながら読んでいくと、相続税の有無について確認できるサイトの案内があり、役に立ったので紹介しておきます。ここで、先ほどの財産一覧が役に立ちます。

相続税の申告要否判定コーナー

参考までに、相続税が発生するケースは全体の1割に満たないそうです。

私も御多聞に漏れず申告不要となりました。相続人や相続額を変えて、相続税のシミュレーションを行うのにも使えます。まぁ、心配になるような財産がある方は税理士がついているのかな?

特別代理人選任の申立て

相続人に未成年が居て、遺産分割協議が必要な場合、特別代理人が実際の協議に参加します。そのため、家庭裁判所に申立てをしなければなりません。

未成年の人数分の特別代理人が必要となります。我が家は2名必要となり、妻方の祖父と夫方の祖母(私の母、父は他界している)にお願いして、両家のバランスをとってみました。

申立書には「遺産分割協議書(案)」を添付しますので、分割方法を事前に考えておく必要があります。私の場合は、「全財産 < 住宅ローン」だったので、全財産を配偶者に相続する旨、遺産分割協議書(案)に記載しました。結果、その通りに審判がおりましたが、それについては別記事にてご案内します。

ネットでは法定分割が前提と紹介されていることが多かったので、実際に審判がおりるまでは不安もありました。

遺産分割協議書正本の作成

家庭裁判所から特別代理人決定の審判が郵送されてきます。それは謄本であり、遺産分割協議書(案)がホチキス止めされていました。なんと!、不動産の記載内容にミスがあり、裁判所で手修正していただいておりました。素人仕事でお恥ずかしい限りです。

遺産分割協議書の正本では修正箇所を訂正し、私と特別代理人2名の記名、押印をすることで法的な効力を持ち、法務局での不動産の名義変更、銀行での口座凍結解除から送金へと進みます。我が家の場合、預貯金額が最大7桁にやっと乗る程度だったこと、私以外の相続人が未成年だったこと?から妻の死後に銀行に行って手続きを踏むと淡々と進み1~2か月で私の口座へと振り込まれました。遺産分割協議書を使ったのは自宅の土地建物の名義変更のみでした。

登記等名義変更

法務局へ自分で行って名義変更もできるそうですが、仕事が忙しくなったこともあり、ここからは住宅ローンを借りている銀行に司法書士を紹介してもらい、名義変更をお願いしました。

固定資産評価額×0.4%の登録免許税に加え、司法書士の報酬額でした。私が支払った合計額は概ね4大卒の新入社員の給料程度であり、かつ、その設定は様々なようなので、調べてみると良いと思います。世の中には高いところから低いところまで色々あります。

終わりに

ここまで相続の大まかな流れを紹介しました。私は妻の死後、時間が空くと悲しくなるため、あえて自分で動いて気持ちを紛らわせていました。

なかなか参考になる情報が得られませんでしたが、知り合いの行政書士にアドバイスを貰いながら動けたことは幸いでした。この記事が悲しみの淵に沈む方の一歩前に前進する手助けになれば幸いです。

最後に、私が相続の手続きを行うにあたり、購入した本を紹介します。

相続に関して様々な本が書店に並んでいますが、「相続の諸手続きと届出がすべてわかる本 ’18~’19年版」は要点がまとめられており、文字数もコンパクト、さらには見開きの片方は図例等参考になりました。

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